平安時代、宇治は京の都にほど近く、交通の便利さと美しい風景から貴族の間で別業(別荘)の地として注目されていました。
その別業のなかで、嵯峨天皇の皇子で光源氏のモデル、源融の宇治の別業を、のちの権力者・藤原道長が譲り受け、その子頼通が永承7年(1052年)に仏寺に改め「平等院」とし、「平等院」が建てられた永承7年を「末法の世」の第1年としました。
「末法の世」とは、釈迦が亡くなった後、仏の教えは廃れて、教法だけが残る最悪の状態。そのためにも、阿弥陀さまを拝み祈るものだけが救われる、という極楽往生を願う浄土信仰が社会の各層に広く流行していました。そういった人びとにとって、阿弥陀堂の姿は翼を広げた鳳凰の姿そのもの。その優美な姿は、現世の苦悩から救い出し、極楽浄土へと誘ってくれる希望の光に見えたことでしょう。
阿弥陀堂(鳳凰堂)内には、平安時代最高の仏師・定朝によって制作された阿弥陀如来坐像が安置され、高さ三メートル近い像の頭上には豪華な二重の天蓋がもうけられ、周辺の壁には楽器を奏でたり舞い踊る雲中供養菩薩が飛翔します。十八種類もの楽器を奏でる小さな菩薩さまの美しい姿は必見です。
平等院は後に阿弥陀堂以外の多くの伽藍を焼失し、現在の姿になっているものの、当時は今の数倍の敷地を誇る大寺院でした
。宇治川の向こう岸いっぱいに広がって見えたであろう「極楽浄土」を朝霧橋あたりから想像しつつながめてみてはいかがでしょう。極楽の蓮の池から飛び立つ鳳凰のような阿弥陀堂の姿を拝む、平安当時の人びとの姿が見えてきそうです。
ちなみに、1万円札の裏側に印刷されているのが平等院の鳳凰だということはご存知でしたか?
(文・汐見香里/2008年9月掲載)
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| 名前 | | | 平等院 |
|---|---|---|
| ふりがな | | | びょうどういん |
| 住所 | | | 宇治市宇治蓮華116 |
| 電話 | | | 0774-21-2861 |
| 時間 | | | 平等院庭園:午前8時半〜午後5時半 (午後5時15分受付終了) 平等院ミュージアム鳳翔館:午前9時〜午後5時 (午後4時45分受付終了) |
| 休日 | | | 無休 |
| アクセス | | | JR奈良線「宇治駅」徒歩約10分 京阪宇治線「宇治駅」徒歩約10分 |
| 料金 | | | 【平等院庭園+平等院ミュージアム鳳翔館】 個人600円(500円)・中高生400円(300円)・小学生300円(200円) ※()内は25名以上の団体料金 【鳳凰堂内部拝観】 別途 ご志納金300円 |
| 駐車場 | | | なし |
| HP | | | http://www.byodoin.or.jp/ |
| 備考 | | | - |
| ※記載の詳細は掲載時の情報です。お出かけの際は事前に各スポットへご確認ください。誤りがある場合はこちらから京都観光堂までご連絡ください。 | ||
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