東山三十六峯の一嶺、月輪山の坂を登ると大門にたどり着きます。大門には「御寺泉涌寺」の文字。大門から見下ろす山裾の低地に伽藍があるという、あまり見たことのない配置です。
泉涌寺の開山とされる俊
律師(しゅんじょうりっし)は大志をもって中国宋に渡り、禅の正統を受法しました。
帰国後開いたこの泉涌寺においては、律を基本に、天台・真言・禅・浄土の四宗兼学の道場としたのです。
後鳥羽・順徳上皇、後高倉院をはじめ、北条政子、泰時も俊
律師について受戒するなど、公家・武家の両面から、深く帰依されたといわれています。
泉涌寺が「御寺」といわれる所以は、古くからこうして皇族や貴族の篤い信頼を受け、仁治3年(1242)に四条天皇が葬られて以降、歴代天皇の山陵がここに営まれるようになり、皇室の御香華院(先祖累代の墓碑・位牌を安置し、常に香華を手向ける寺院)として尊崇されていることによるものです。
見どころは多く、「宝物館心照殿」では、年間を通して貴重な資料が企画展で入替えをしながら展示されています。歴代皇族の調度品や御遺品の美しさは必見です。
また、湛海律師が建長7年(1255)、請来されたという聖観音像(重文)は、像容の美しさから、玄宗皇帝が亡き楊貴妃の冥福を祈って造顕されたとの伝承を生み、楊貴妃観音と呼ばれて来たものです。
そして、一番の見所は御座所。月輪陵参拝の折、天皇と皇妃の休憩所とされた建物で、玉座の間などがあり、「御寺」と呼ばれる格式の高さを実感できます。また御座所庭園は、さつき、真紅の紅葉、雪化粧した雪見灯篭に映える梅もどき等々、四季折々に楽しませてくれ、いつまでも座っていたくなる、心休まる眺めです。近くには天皇の御陵が多くあり、静けさの中に凛とした緊張感を感じる、格式高い寺院です。
(文・汐見香里/2008年12月掲載)
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| 名前 | | | 泉涌寺 |
|---|---|---|
| ふりがな | | | せんにゅうじ |
| 住所 | | | 京都市東山区泉涌寺山内町27 |
| 電話 | | | 075-561-1551 |
| 時間 | | | 午前9時〜午後4時半(12月1日〜2月末日までは午後4時まで) |
| 休日 | | | 無休 (心照殿のみ毎月第4月曜日休み) |
| アクセス | | | 京都市バス「泉涌寺道」下車徒歩約15分 JR・京阪電車「東福寺駅」下車徒歩約20分 |
| 料金 | | | 【伽藍拝観】 大人500円、中学生以下300円 【御座所、庭園の特別拝観】 300円(小学生以下、同伴者がいる場合は無料) |
| 駐車場 | | | - |
| HP | | | http://www.mitera.org/ |
| 備考 | | | 全ての伽藍、特別拝観施設をご覧いただける共通チケットあり。 |
| ※記載の詳細は掲載時の情報です。お出かけの際は事前に各スポットへご確認ください。誤りがある場合はこちらから京都観光堂までご連絡ください。 | ||
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